介護保険制度について
私は、今までシステムエンジニア(プログラマ)として仕事をしてきました。
そこで、この介護保険制度をシステム設計に当てはめてみると、自動販売機に例えることが出来るのではないかと考えます。
自販機は、100円玉をスロットにいれーInput (入力)自販機のボタンを押し-Process(処理)、ジュースを受け取るーOutput(出力)という流れになります。
介護保険制度をIPOで描くとシンプルでわかりやすくなります。
① 介護保険の目的(システム設計)
高齢者の介護を社会全体で支え合う仕組み(介護保険)
② 介護保険の財源(自動販売機の100円玉)
介護保険制度の財源は、税金で50%、残りの50%を保険料で賄う事になっています。
税金の50%は、国が25%、都道府県が12.5%、市区町村が12.5%を負担します。
残りの50%の保険料は40歳以上の国民全員が負担する事になります。
注;40~64歳までの方と、65歳以上の方では支払いの方法も異なります。
③ システムの構成要素(自販機)
>居宅介護支援事業者
介護支援専門員(ケアマネジャー)がいるところで、要介護認定申請の代行やケアプランの作成などを行ってくれます。
>地域包括支援センター
地域包括支援センターは、介護保険のサービス、医療や福祉のサービスを提供するところです。
特に高齢者の生活の問題に対して適切かつ総合的に支援する機関として存在しています。
高齢者が生活するうえでの各種情報の提供、生活相談等の役割を持っています。
④ 提供されるサービス(自販機のジュース)
>居宅サービス
利用者が自宅に居ながらのサービスを受けることが出来ます。
>支援サービス
利用者が適切なサービスが受けれるように支援する。(ケアマネージャーによるケアプランの提供)
>施設サービス
利用者が施設の利用を希望した場合に、施設サービスを受けることができる。(「指定介護老人福祉施設」「介護老人保健施設」「指定介護療養型医療施設」の3種の施設があります。)
要介護の申請について
介護サービスを利用するには、利用者やその家族は、まず市町村に申請し、申請を受けた市区町村は、利用者の心身の状況を調査して適切な要介護(支援)認定を行ないます。
また家族の代わりに、「地域包括支援センター」「居宅介護支援事業者」「介護保険施設」の職員が申請を代行することも出来るようになっています。
要介護認定は、7つのランクに区分されています。
その7段階とは、「要支援1」「要支援2」「要介護1」「要介護2」「要介護3」「要介護4」「要介護5」で表しています。
要支援は「生活機能が低下し、その改善の可能性が高いと見込まれる」状態を言います。
要介護は「介護サービスが必要である」という状態で、数字が大きくなるほど、より介護が必要であることを示しています。
最後に
介護保険は、高齢者の介護を全ての世代で担うことになっています。
高齢者が健康で、このサービスを受けずに過ごすことができれば、財政負担も軽減されることに繋がります。
セーフティーネットは、もちろん大事ですが、健康な高齢者の働く場の提供も考えて行く必要があると考えています。